新しい音楽をディグり、聴き込んでは友人と共有しあっていた学生時代。そんな頃を振り返りたいと思い探し求めていた一台、Apple『iPod Classic 第5.5世代』を購入した。
2026年というスマホが普及している現代、デジタルデトックスと称して、アナログ製品やネットに接続できないデジタル製品が注目を集めており、いまだに『iPod Classic』も中古市場で人気がある。
そこで今回は、Apple『iPod Classic 第5.5世代』の魅力について、もとい購入した言い訳を記録していく。

- 直感的な操作感
- 余白を感じるミニマルデザイン
- 現代でHDDは不安定
購入記録と概要

私が購入した『iPod Classic 第5.5世代』は30GBモデルの、カラーはホワイト。メルカリで完備品を12,000円で購入した。
流石に20年前のモノなので、本体にはキズ等見られる。だがHDD特有の動作音はすれど、いまだに現役で同期と音楽再生ができるのは驚くべきことだろう。
Apple『iPod Classic 第5.5世代』の仕様は以下のとおり。
| 型番 | MA444J/A |
|---|---|
| 本体サイズ | 高さ:約103.5mm 横幅:約61.8mm 厚さ:約11mm |
| 重量 | 約136g |
| 保存可能曲数 | 約7500曲 (演奏時間4分の曲を、ビットレート128kbpsでAAC又はMP3エンコードした場合) |
| 画面 | 2.5インチ 解像度:320×240ピクセル |
| 対応フォーマット | ■音声 MP3、MP3 VBR(可変ビットレート)、AAC、AAC VBR、AIFF、Apple Lossless、Audible、WAV ■画像 JPEG、BMP、GIF、TIFF、PNG、PSD ■映像 H.264(MPEG-4 AVC) 最高768kbps、320x240、30fps、最高160kbps AAC-LC、48khz .m4v/.mp4/.movフォーマットのステレオオーディオ ■MPEG-4 最高2.5Mbps、480x480、30fps、最高160kbps AAC-LC、48khz .m4v/.mp4/.movフォーマットのステレオオーディオ |
| バッテリー | 音楽連続再生 最大14時間 |
『iPod Classic』は世代によってDACチップが違うとのことで、選択肢としては “Wolfson” か “Cirrus Logic” の2択になる。『iPod Classic 第5.5世代』は “Wolfson” のDACチップが搭載された最後のモデルとなり、その後のモデルには “Cirrus Logic” のDACチップが搭載されている。
どちらの方が音質に優れているかという明確な答えは無いが、若干暖かみがある音質と評される “Wolfson” のDACチップの方が人気があり、それが今なお『iPod Classic 第5.5世代』が中古市場で人気な理由のひとつだろう。(分解が後継機と比べて容易な点も人気の理由である)
時代が変わっても所有欲を満たすデザイン

『iPod Classic 第5.5世代』のデザインは2026年の現在でも色褪せない。20年も前のモノでありながら、ここまで所有欲を満たすプロダクトを生み出したのは「流石はApple」と言わざるおえないだろう。
今ではタッチパネルを搭載し、全画面がモニター。ベセルができるだけ薄く余分な空白を許さないという時代。しかし、『iPod Classic 第5.5世代』のデザインを見ると、余白の美しさが感じられて新鮮な気持ちになる。
ホワイトとグレーでミニマルなデザインは『iPod Classic 第5.5世代』までのデザインだ。その後のモデルではフロントパネルにアルミニウムが使用されるのでシルバーとなる。好みの問題がもあるが、私は『iPod Classic 第5.5世代』までのホワイトに惹かれた。
老若男女が扱える操作フィーリング

昔からAppleは直感的に扱えるプロダクトを生み出してきた。『iPod Classic 第5.5世代』では、その理念が体現されている。老若男女問わず、おそらくほとんどの人が初めて触ったとしても音楽を聴くことができるだろう。
クリックホイールの操作性、シンプルなメニュー構造など音楽を聴くことの手軽さが『iPod Classic 第5.5世代』には備わっている。私も久しぶりにクイックホイールを使ってみると、フィーリングの良さに素晴らしいアイデアだったと再確認した。
書店員として働く中で「シニア向けのスマホの使い方」に関する書籍の問い合わせを多くいただく。それだけスマホはできることが多く、多くの会社のアプリが混在することで複雑化してしまっているのだ。そこに音楽を聴くという簡単なことが埋もれてしまうようでは残念に感じる。
音楽を”聴く”ことを体験として再確認できる名品

『iPod Classic 第5.5世代』を購入し、久しぶりに音楽を “聴いた” と感じられた。最近はサブスクで次々と流れるおすすめの音楽を流していたが、それは音楽を聴いた感覚を味わっていただけなのだろう。
私は本が好きで、電子書籍は便利だとは思っているが紙の本を買い続けている。
私は映画が好きで、サブスクにも色々と加入しているが映画館に通い続けている。
これは体験というものが、とてつもなく価値のあるものだと思っているからだ。読み終わったときに本を閉じた瞬間の読後感、スクリーンと立体音響で味わうエンドロールの満足感など、体験には人生を変える力があると信じている。
音楽を “聴く” ならライブがベストかもしれない、それに続いてレコードやCDも良いだろう。自分がコストを支払って購入した音楽を “聴く” という体験はサブスクでは味わえない。それを『iPod Classic 第5.5世代』で再確認できた。
お気に入りの音楽を手軽に “聴く” という体験をしたいなら、デジタルデトックスの一歩目として Apple『iPod Classic 第5.5世代』は、ぜひおすすめしたいDAPだ。
